飲食業界で働く方の多くが目標にする「独立開業」。
独立すると決めてから実際経営に至る中で起こる問題を質疑応答形式でお答えします。
利益率を高めるためのセットメニューの考え方はどのようなものですか?
そこそこの集客はありますが、廉価提供がウリの店なので利益率が低く、セットメニューで利益率を高めたいと考えています。どうすれば良いですか?(居酒屋/40才/男性)
注文のしやすさや誰もが注文する人気メニューの利益率を高め、無駄を排除して利益を確保します。
- セットメニューで利益を確保
次のようなセットメニューで人気を集め、利益率を高めるようにレシピや組み合わせを調整する。 - (1)誰もが注文する「前菜セット」などで余りもの食材をうまく使う
- (2)選びやすいお値打ち価格の定番安心メニュー(集客UPにも効果的)
- (3)満腹と満足を保証する腹ペコにはたまらないメニュー(客単価UPにも効果的)
- (4)お店の看板メニューの組み合わせ(利益率UPに効果的)
- (ア)人気商品で構成した“間違いないメニュー!”を分量調整やサイドディッシュのコントロールで高い利益率を確保するメニュー
- (イ)高品質を納得させ固定客化を促すメニュー
- (5)原価率の高い目玉商品+粗利額の高い定番商品やサイドメニュー
- (ア)「ハンバーガー+ポテトやドリンクセット」は、セットにすることで原価率を下げ、いつのまにか600~800円の高額セットメニューに誘導(ポテトやドリンクが原価率下げる役目)
- (6)おまかせメニューで利益率などをコントロールする
- (ア)お寿司屋さんの「おまかせ」や高級フランス料理店の「カルトブランシュ(白いメニュー)」は、利益率の他にも様々なことをコントロールできる方法。
ただし、上質な商品を提供するという信頼関係が前提であることを忘れないで。
・食材を無駄にしない(在庫調整可能)
・お客様に合わせてボリューム、提供時間、嗜好、他
・隣のお客様と違うメニューを見せて次回来店に誘導 - (7)利用動機もセットにしているか
- (ア)高単価な店が廉価メニュー訴求をしても顧客は育成できない。
それより、お客様が期待する利用動機をセットで提供することが大切。
例えば、ゆっくりとした時間を過ごしてほしいなら、メニュー+「ゆとり」をベネフィット(便益)として訴求
例)「ゆとり」は「夫婦水入らずのブランチプラン」「家族で楽しむ陽光降り注ぐテラスのランチ」
などで表現(キャッチコピー/セールストークも重要)