ロンドン出店を目指して オール外国人の中で奮闘中

　非日常を体験できる南青山の魅力的なスポットとして「国際酒場 元気」は注目を集めている。本格イタリアンからタイ料理までインターナショナルなメニューが揃うのはもちろん、スタッフはオール外国人。そんな中、ただひとりの日本人が新居氏である。
「外国人スタッフとのコミュニケーションを楽しまれるお客様が多いですね。英会話の実践の場として利用される方もいらっしゃいます。サッカーの試合のときなど、すごく盛り上がるんですよ」
　転職して4ヶ月で、マネージャー兼シェフに抜擢されたが、開店当初は苦労もあったとか。
「一番大変なのは言葉の壁です。英語ができないので、最初は言葉が通じなくてイライラしました。でも、丁寧に説明すればわかってもらえます。ノリとボディーランゲージで通じるんですよ（笑）。先々を考えれば語学は必要ですし、生の英語に触れられる環境でとても勉強になっています」
　外国人スタッフからの信頼も厚く、慕われている新居氏。かつて働いていたスタッフが、お客様として訪れることもあるという。
「今でも連絡を取り合えるのが、嬉しいですね。普通に暮らしていると、外国の人と知り合う機会はなかなかないですから。昨日も、スタッフのお母さんからメールをもらいました。フランス語なので、読めないですけどね（笑）」
2017年、ロンドン出店の計画が進行中。「海外で働く」という新居氏の夢を実現するチャンスが巡ってきた。ここでのさまざまな経験は、そのためのファーストステップになるにちがいない。
　「具体的な目標に向け、語学も料理も研鑽を続けたいと思っています。ロンドンで流行っている和食は高級なので、もっと庶民的な居酒屋チックな店にしたいです。まずはロンドン、次にヨーロッパ、そしてアジアへの出店が希望です。エネルギッシュで自分の肌に合うタイランドで、仕事も趣味も楽しめるようになりたいですね」