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タイトル

第4回 ラーメン居酒屋 ら猿手 (ラ・サルーテ)

2012.2.16
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飲んで、つまんで、笑って、らーめんで〆る。すべての喜びがここにある。

開店時間は夜8時。浅草の夜の深さを物語るような遅めのスタートです。でも、佐藤修さんが暖簾を掲げると、待ってました! とばかりにお客さんも入ってきます。

浅草でも珍しい、らーめん居酒屋という業態。酒飲んで、〆のらーめんまでそこで仕上げることができるので、ハシゴ要らず!

序盤戦は、生ビールをグビグビっといってから、ワインで鮮魚のカルパッチョを楽しみ、中盤戦は牛もつやオリジナルの梅わんたんをつまみに、焼酎を一杯、二杯。

そして、一服ついたあたりで、後半戦には一気にらーめん!

この展開が「ら猿手(ラ・サルーテ)」さんの正しい使い方なのですね。

「私は横浜出身で、浅草人ではないんです。たまたまこの街で仕事をしていて、いつも帰りにこのお店に寄らしてもらっていたわけです。はいっ、元・常連です(笑)。美味しいイタリアンのお店だったんですょ。ただ、もともとらーめんを食べるのが好きで、いつかはらーめん店を開業しようかなぁと思っていたんですょ。そうしたら、『移転をするからこの物件をそのまま引き継ぐか』というお話しをいただいたんです。それでチャレンジさせてもらうことになった。ありがたいことですよね」

業態変更を伴ったリニューアルを行い、修さんスタイルのらーめん居酒屋が完成しました。

メニューも徐々に広げ、大好きならーめんのメニューも充実させ、もうすぐ一周年を迎えます。

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琥珀色のスープは、すべて塩ベース。最近のヒット作は「担担麺」!

修さんは、ゆる~いキャラです(笑)。人見知りしないし、おしゃべりも大好き。サービスのスタイルも、おトモダチ感覚で対応してくれる。なんだか、修さんの自邸に招かれて、おいしいごちそうを楽しんでいるみたいな気分になってきます。

「実は店の奥が自分の部屋になっておりまして、いわゆる自宅扱いな場所なんですょ」

そのまんまやないけ!(笑)

夜8時から朝まで営業して、ひと寝したあと、夕方に仕入れに行って、また開店時間を迎える忙しい毎日。

「太陽を見ないことが多いですね(笑)。季節感もあまり感じない暮らしかもしれないですね。先日もお客さんから『今日は寒かったねぇ?』と言われて『そうだったんですか』(笑) おっと、スープを仕上げる時間だ」

らーめんの最終仕込みに入る修さん。琥珀色のスープの状態を見極めるのですが、このときばかりは、職人の眼になります。

らーめんはすべて塩ベース。醤油や味噌はありません。琥珀は、その名の通り透明スープで東北の大和豚や九条ネギがトッピング、飲んだあとにスルーっと体に染み渡るらーめん。ぺペロンチーノからイメージした「ぺぺらーめん」は、にんにくと唐辛子で炒めたオリーブオイルが中太麺に絡みます。

「最近、開発したのが『茜(あかね)』。挽肉とふんわり卵をトッピングさせた、横浜スタイルの坦々麺です! ガツンと温まりますよ。冬でも夏でも、飲んだあとに、ぜひ!!」

店内は垣根もなく、一体感があります。ピーク時は、みんなでおしゃべりが弾みそう。

まったり飲みたくなるお座敷席。ワインのラベルが壁一面に貼られていました。

吉原のネオン街のほぼ正面。朝までやってるので、地元の人たちの社交の場でもあります。

店舗情報
ラーメン居酒屋 ら猿手 (ラ・サルーテ)
東京都台東区浅草5-61-2
tel.03-3871-9227
営:20:00~翌6:00(L.O.5:30)
休:日曜日
交:各線浅草駅徒歩10分
<予告>次回のリレーキーワードは?
「ラーメン居酒屋 ら猿手 (ラ・サルーテ)」お気に入りのバー「FOS」

飲んで、食べて、修さんとダベって、らーめんで仕上げる。こうした楽しみが一軒で叶えられるなんて、酒飲みには最高の贅沢ですね。でも、浅草の夜は広く、深く、長いのです。この店からさらにハシゴするとしたら?との問いに、修さんは「いいバーがあるんですよ。『FOS』さんへは私もよく伺います。シングルモルトが揃っていて、料理も美味しい。次の取材店にぴったりです!(笑)」。ありがとうございます。それでは次回は浅草の夜を堪能するバー「FOS(フォス)」さんでお会いしましょう。

文:高木 正人
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