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ロゴ 閑静な街並みの仙川駅に新しくカフェがオープン。オーナーの渡辺氏は飲食経験はないが、根っからのコーヒー好きで「いつかはカフェを」との想いを抱きつづけてきた。いま想いをカタチにした苦労と今後について訊いた。
文:高木正人 写真:ボクダ茂

2015年1月掲載

人に支えられて、念願のカフェをオープン

人に支えられて、念願のカフェをオープン

 古い商店と新しい街並みが融合する閑静な街並み。そよ風の心地よい広いテラス席。そしてガラス張りのオープンな店内に立ちこめるコーヒーの香り。
 新オーナー渡辺氏の想いがいっぱい詰まったカフェがオープンした。
 渡辺氏は、飲食業の経験はない。旅行業や衛星放送の仕事をつづけるかたわら、コーヒーの愛好家として街のカフェ巡りをしたり、自宅でもコーヒーをドリップしたり楽しんできた。
「ずっとコーヒーとカフェの空間が好きで、いつかカフェをやりたいとは思っていたんです」
 爽やかな笑顔で語る渡辺氏。しかし、開業へとたどり着くまでに、さまざまな苦難を乗り越えてきた。
「まったくの新規参入だったので、ノウハウがないわけです。たとえばカウンター内の機材や備品を設置して、いざ営業がはじまるとオペレーション上の問題が出てきて、ああすればよかった、こうすべきだったと、失敗したことが多くて(笑)」
 オープニングスタッフとして考えていたメンバーが突然参加できないことになり、途方に暮れることもあった。
「オープン前の数ヶ月は内装や食器、備品等選ぶことが多く、妻と2人でほとんど寝ることができない日々が続きました。それでも何とかオープンにこぎつけたのは、最大の理解者である妻と娘の協力、シェフやスタッフの支えがあったからです」
 スイーツは奥様、料理は表参道の有名カフェで腕を振るったシェフ、他のスタッフからも様々な話を聞きながら、みんなの協力を得て乗り越えられることを痛感した。
 そして、オープンの日を迎えた──。
 広いテラス、テーブルの間隔もゆったりと配置された空間は、愛犬との散歩途中に立ち寄る人や、子供を学校に送った母親たちのグループで賑わいをみせた。コーヒーはオーダーが入ってから豆を挽き、ドリップしているため手間も時間もかかるが、ゆったりとした空間でコーヒーや食事を楽しんでほしいと願う、渡辺氏のおもてなしの心が表現されている。
 「夜のお酒とディナーの集客がいまのテーマ」と語る渡辺氏。冷静に課題を見つめ、解決方法を探す、オーナーとしての目線が輝きだしていた。

色鮮やかなフィンランド製マグカップにドリップしていく。コーヒー豆本来のおいしさを活かす深煎り。早くも人気商品となっているNYチーズケーキとの相性もいい。
コルビジェを配したソファ席やあたたかい質感を活かした木製テーブル席など、居心地のよさについ長居したくなる空間。テラス席では、愛犬同伴でコーヒータイムを楽しめる。
LARGO SENGAWA
東京都調布市仙川町1-25-2 仙川アヴェニュー北プラザ1F
電話/03-5969-9996
交通/京王線「仙川駅」より徒歩4分
http://take-and.co/largo/
□オープン日
2014年5月20日
□客席数/店舗面積
店内45席、テラス席20席
□営業時間
火~土曜日 8:30~23:00(L.O.22:00)
日曜日 8:30~21:00
□従業員数
正社員3名、アルバイト11人
□客単価
1500円
□ターゲット層
地域の主婦、ファミリー
□定休
月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)
□独立準備開始時期
2013年8月
□施工開始時期
2014年4月1日
□資金調達方法
自己資金
□トータル開業資金
3000万円

profile

渡辺 武忠 Taketada Watanabe
1969年、東京都出身。大学卒業後、旅行業のJTBに入社。法人営業・添乗業務を3年半。オーストラリア、ハワイに1年半ほどの滞在期間もある。帰国後は衛星放送の仕事を14年間。そのころからカフェ開業のための物件探しをはじめる。酒よりコーヒーをこよなく愛し、いつかはカフェを開業しようという気持ちをもちつづけていた。

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