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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「支給が大幅に遅れた場合も、退職していたら賞与をもらえないか」

質問1

Q.

 私の勤めるお店では、毎年12月20日に冬季賞与が支給されることになっています。私は転職を考えていたところで、賞与をもらってから辞めようと思い、12月末日付退職として退職願を提出しました。ところが、突然お店の方から「資金繰りの都合で、今回は翌年3月になってから冬季賞与を支給する」と発表されました。私は賞与をもらえないのでしょうか。
【36才 男性】
答え

A.

 多くの企業では、就業規則等において、「賞与の査定対象期間に勤務していても、支給日に在籍していない者には、賞与を支給しない」といった、いわゆる「支給日在籍要件」を定めています。賞与は、「過去の勤務に対する報償という意味とともに、将来の労働に対する期待や意欲向上の意味も含まれる」として、支給日在籍要件を有効とする裁判例がいくつもあります。そのため、一般的には賞与の支給日在籍要件は許されるものと考えられています(この点、計算対象期間に在籍していれば、退職しても請求権の失われない通常の賃金とは異なるところです)。
 しかし、支給日在籍要件そのものは有効でも、大幅に支給日が遅れた場合、本来の支給日に在籍していた者には賞与請求権を認める、という裁判例があります。ご質問のケースでも、本来の支給日に在籍していたあなたに対し、お店は賞与を支給するべきでしょう。
グルメキャリー183号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

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