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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「労働時間が日により異なるお店での年次有給休暇による賃金について」

質問1

Q.

私の勤めるお店はシフト制をとっているので、出勤日によって労働時間はまちまちです。すると、年次有給休暇を取った場合、5時間勤務の日は5時間分の賃金、8時間勤務の日は8時間分の賃金しかもらえないことになるのですが、なんとなく不公平なような気がするのですが。
【25才 女性】
答え

A.

 年休を取った日に対する賃金の計算方法には、
  (1)平均賃金(過去3ヶ月間に支払われた賃金を、3ヶ月間の
    総日数で割った金額)
  (2)通常の賃金
  (3)健康保険法における標準報酬日額(労使協定が必要)
の3種類が法律では認められていて、どれを選択するかは、あらかじめ就業規則に定めておく必要があります。ご質問のケースは、(2)の「通常の賃金」を支払っていることになります。
具体的な計算は、いったん年休をとった日の賃金を控除してから「通常の賃金」を加算するわけではなく、通常の出勤をしたものとして取り扱うのが、実務的な処理となります。したがって、所定労働時間が短い日に年休を取っても、長い日に取っても、月給からプラス計算もマイナス計算もしないことで、所定労働時間の労働に対する賃金を支払ったことになります。
  確かに、所定労働時間が短い日に年休を取ると、年休の日数は同じ1日が減るのに、実質的に支払われる賃金は少ないので、損をした気になるかもしれません。しかし、年休は自分で「この日に取りたい」と選択した日に取るものですので、損得を持ち出すのもおかしいことになります。仮に、(1)の平均賃金という方法をとったところで、今度は労働時間の長い日に年休を取った方が損となり、やはり有利不利は発生します。
グルメキャリー112号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

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