
※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。
「不採用の理由を教える義務があるか」

Q.
先日、求人広告を見て応募したお店で面接を受けました。しかし、結果は不採用でした。私は納得がいかなかったので、不採用の理由を尋ねたのですが教えてもらえませんでした。法律的には問題は無いのですか。
【28才 男性】

A.
結論としては、法律上、お店側に不採用の理由を教える義務はありません。日本の法律では、企業側に「どんな人をどんな条件で雇用するか」について、広範囲に「採用の自由」を認めています。そして、裁判例によると、「採用の自由」には、採否決定の理由を明示、公開しないことの自由をも含むとしています。したがいまして、お店が不採用理由を教えてくれないのでしたら、それ以上はどうしようもありません。
また、採用選考するお店の側にも注意が必要です。まず、応 募者に対しては、事前に「採否の理由を開示することはできない」旨を明示しておくべきです。また、実際に不採用の通知をする際には、応募者に不満や不信感を与えないような伝え方を心がけるべきです。不採用者も、明日のお客様であることを忘れてはいけません。
また、採用選考するお店の側にも注意が必要です。まず、応 募者に対しては、事前に「採否の理由を開示することはできない」旨を明示しておくべきです。また、実際に不採用の通知をする際には、応募者に不満や不信感を与えないような伝え方を心がけるべきです。不採用者も、明日のお客様であることを忘れてはいけません。
グルメキャリー172号掲載

飲食店オーナー・経営者のみなさまへ


特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE
昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。
ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201
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