
※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。
「雇入時健康診断や定期健康診断の省略」

Q.
就職が決まりました。採用時の説明で、「本当は入社時に健康診断をするのですが、3ヶ月後に定期健康診断があるので、入社時は省略しましょう」と言われました。これは問題ないのですか。
【29才 男性】

A.
使用者(お店の側)に義務づけられている健康診断には、雇入の直前または直後に実施しなければならない「雇入時健康診断」と、1年に1回(深夜労働従事者は、6ヶ月に1回)実施しなければならない「定期健康診断」があります。「雇入時健康診断」は、入社後の適正配置や健康管理の資料として役立てることが目的の重要な健康診断です。そのため、入社後すぐに定期健康診断をするからといって、雇入時健康診断を省略することはできません。逆に、雇入時健康診断を実施してから、1年以内(深夜業従事者は6ヶ月以内)に実施される定期健康診断は、省略することができます(労働安全衛生規則44条3項、45条3項)。
なお、雇入前3ヶ月以内に健康診断を受け、その結果を証明する書面(健康診断書)を提出したときは、その健康診断と同じ項目については、雇入時健康診断を省略することができます(同43条)。
なお、雇入前3ヶ月以内に健康診断を受け、その結果を証明する書面(健康診断書)を提出したときは、その健康診断と同じ項目については、雇入時健康診断を省略することができます(同43条)。
グルメキャリー212号掲載

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特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE
昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。
ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201
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