飲食業界で働く方の多くが目標にする「独立開業」。
独立すると決めてから実際経営に至る中で起こる問題を質疑応答形式でお答えします。
妻から応援してもらうには?
5才年下のパート勤めの妻(40才)とは15年前に結婚しました。結婚当初より、脱サラして飲食店を始めたいと伝えており、現在は開業ノウハウ本を読み漁っています。妻は自営業は儲からないし大変というイメージで反対のようなのですが、私の実家が小さな町工場を経営し裕福な生活をしていましたので、自営業の夢を捨てられません。なんとか生活に困らないようにスタートしたいと思います。資本金はないですし、子供は中学と高校入試を控えています。妻は手伝いたくないと言っていますが、家族に応援してもらうにはどうすればよいのでしょうか?(45才/男性)
不安のない開業準備が周囲を納得させます
飲食店経営はとても大変です。貴方自身がそれを良く理解し、奥様や家族の応援を得られないと成功しません。
特に、開業前までに次の3つを手にしないと、開業は覚束ないと思います。
- 覚悟
新しい挑戦を始めるのですから、相応の「覚悟」を持つことが大切です。二人のお子様はこれから学費が嵩みますし、奥様には経済的・精神的・体力的にも負担がかかります。また、飲食店経営は会社員と違い収入が安定しない傾向にあります。そういう現実を直視し、本当にやりたいことなのか、やり切ることができるのか、覚悟をもって周囲に情熱を伝えてください。
- 資金
店舗物件の賃貸とその諸経費、厨房機器や調理器具、食器や家具など、開業前に用意すべき金額は多額です。また開業後は業績が安定しないこともありますので、開業後3ヶ月分の「家賃+人件費+食材費」は用意しておきたいです。さらに、ご家族を養うために必要な資金も忘れずに。 - 協力者
多くの意見に耳を傾ける必要はありません。ここでいう協力者とは、まず第一にご家族、そして第二に開業時必要な投資や機材を調達する際、的確にアドバイスや支援をしてくれる人を指します。行政の開業支援窓口や金融機関の人々、厨房機器や飲料の営業担当者かもしれません。貴方が信頼できると感じた人と正面から腹を割って話しあい、相談してみてはいかがでしょうか?