飲食業界で働く方の多くが目標にする「独立開業」。
独立すると決めてから実際経営に至る中で起こる問題を質疑応答形式でお答えします。
グルメサイトにはどのような情報を掲載すれば良いのですか?
初出店のため、集客にグルメサイトの活用を考えています。具体的に、どのような情報を掲載すれば良いのでしょうか?(脱サラでビストロ経営予定/34才/女性)
初出店ならば、集客やブランディングのためにも、利用をお勧めします。
グルメサイトの活用は、まだ誰も知らないお店の告知を手助けしてくれます。但し、サイトの特徴・ユーザー・自店との親和性などを理解し、埋もれてしまわないように気をつけ、多くの閲覧を集めるように設計しましょう。また、利用履歴を記録し、効果測定を行うことが必須です。
- (1)顧客ニーズと人気店舗の分析と模倣
グルメサイトの営業担当者から「人気店舗のTOP20」を聞き出し、以下を探ります。
(A)何が人気の秘密なのか?
◇代表料理、価格、立地、人材、特典などを明らかに
(B)どのような販売促進を行っているのか?
◇割引(値引、通常メニューに品数追加、ドリンク1杯無料、他) ◇付加価値サービス(窓際確約、ネームプレート、写真撮影、花束、シェフ挨拶、他)
(C)どのような表現で訴求しているのか?
◇通常価格10,000円を7,000円の30%OFFで! ◇通常価格10,000円の5皿のコースに、さらにデザートワゴンと乾杯酒をつけて!
上記の他社事例を模倣して自社の特徴を訴求する!
夜景が見える、格付けあり、有名シェフなどはわかりやすいが、そうではない多くのお店は「自店のウリ」を明確に訴求しなければならない。表現やプラン設計は、人気店の模倣から始める。
相対比較されていることを理解する!
ユーザーは「何を、どこで、予算は、誰と」を念頭に店舗を選ぶ。サイトでは、その視点で相対比較されるので、競合店舗より「オトク感=選ばれる理由」をわかりやすく訴求することが重要。
- (2)顧客接点での効果測定を怠らない
ご予約時の電話やE-mail(または来店時)に、どのグルメサイトからのお客様かを記録し、サイト毎の利用実績(売上/客数/利用回数)、総売上に占める割合、総来店客に占める割合などを計算。さらに、サイト管理画面から知りうる情報を駆使して分析・効果測定を行い、継続利用に役立てる。 - (3)グルメサイトごとに訴求内容を変えるのも一考
◇独自販促プラン訴求型では、オリジナリティとオトク感の訴求を。
◇口コミサイトでは、レビュアーが訪問したくなるような話題や価値の訴求とコメントへの返信を。
◇店舗情報掲載広告型では、広告価格次第で掲載順位が上がるので、 広告費が高額すぎるのであれば無理に出稿しない方が良い。
◇成果報酬型は売上から捻出できるが、広告出稿費型は集客の有無に関わらず月次・ 年次で支払いが必要なため、効果測定が必須。