飲食業界で働く方の多くが目標にする「独立開業」。
独立すると決めてから実際経営に至る中で起こる問題を質疑応答形式でお答えします。
原価率が高すぎます。どうすれば良いのでしょうか?
売上は予算通りなのですが、原価率が高すぎて粗利(利益)が予想より少ないです。料理長はわからないと言っています。確認する方法はありますか?(居酒屋店主/男性/40才)
盛り付け、廃棄率、仕入価格とルート、オーダーテイク、賄い食を見直そう!
- 5つの見直しポイント
- (1)盛り付け
レシピ通りに食材を使っているか、つまり、予定より多くの食材を使っていないかを確認します。盛り付け方法の間違いやレシピと違う食材を使うなどしていればそれを是正しましょう。付け合わせの食材やソースなどにも注意が必要です。
- (2)廃棄率
「先入先出(先の仕入品を先に使うこと)」ができていないと消費期限を過ぎてしまい廃棄することに。廃棄率を確認して、目標値を定めて削減しましょう。保存商品や半加工品は日付をつけるなどして注意しましょう。また、冷蔵庫が大きいからと何日分も発注してしまうと現金化するまでに時間がかかりますし、廃棄につながりやすいです。 - (3)仕入価格とルート
取引先への声かけや「あいみつもり」などにより、少しでも良品を安価に仕入れるように努力しましょう。取引先を定期的に見直すのも効果的です。
少しでも良品を提案してもらうには、日頃のコミュニケーションも重要になります。 - (4)オーダーテイク
人気メニューは高単価である場合が多いです。この人気メニューの受注率が高く、その他のメニューが低すぎる場合は、受注に工夫が必要です。利益率の高いメニューを必ず受注させる、利益率の低いメニューとセットでおすすめするなど、工夫が必要です。パート・アルバイトにも徹底させます。 - (5)賄い食
賄いのためだけに食材を仕入れている場合があります。なるべく安価なものを仕入れて残さないように使い切りましょう。また、メニュー食材で調理する場合は、使う分量や調理の工夫により無駄に使いすぎないように心がけましょう。