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NEXT飲食人

2015年3月掲載

─料理の世界で働くことを決めたのが中学校時代とはずいぶんと早い決断ですね。

 幼いころに父親を亡くしまして、働く母親との暮らしが長かったんですね。それで、ものごころついたころから僕が料理をつくってあげたりしていたんです。ある日、母親が「おいしいっ!」って言ってくれて。料理ってすばらしい力をもっているんだと、感じました。そこから本気で料理を勉強したいと思うようになったんです。

─専門学校では何を専攻されたんですか?

 普通科調理3年コースで、和洋中のすべての基礎を学びました。衛生や魚のさばき方や、伝統的な技法などですね。

─入学のときには、どのジャンルの料理をやっていこうか、迷いがあったんですか?

 いえ、イタリアンと決めていました(笑)。逆に、学校にいる今だからこそ、他のジャンルも経験しておこうと思ったんです。ですから和や中華の授業もとても貴重に思えたし、楽しみました。

─楽しい学生時代だったんですね。先生は優しかったんですか?

 それがとても厳しかったんですよ(笑)。「礼儀・努力・おもいやり」の3つを徹底的に体感させられました。門の前に立って、来校する生徒たち全員に「おはようございます」とあいさつする講習もありました。

─笑顔が素敵だし、その講習で人見知りを克服したのかもしれませんね(笑)。就職先を選んだポイントは?

 母親を少しでも楽させたかったこともあって、イタリアンを展開している安定した企業を選びました。入社からどんどん仕事を与えられました。

─実際に仕事をはじめてみて、専門学校で学んできたことの中で何が一番役に立っていますか?

 料理の知識や技法よりも、礼儀や努力やおもいやりといった精神的なことが一番役立っています。以前ピッツァをつくっていたら、店の外で子供が見つめているんですね。「お兄ちゃんはピザを回さないの?」って(笑)。練習して、後日またその子が通りがかったので、回したんです。「でも、来週から『A16 TOKYO』ってところに配属になるんだ」と言ったら、最終日に家族で来店してくれたんですよ。うれしかったです。お客さまが僕を成長させてくれたと実感できました。

1992年、神奈川県生まれ。幼い頃に父親を亡くし、働く母親のために10代から料理をつくっていた。「ヨコスカ調理師専門学校」で3年間、和・洋・中の基礎的な調理技法を学ぶ。卒業後イタリアンレストランに就職することを決めていた。

照本さんが通っていた学校
► ► ヨコスカ調理師専門学校

個々に目が行き届く少人数制でキメ細かい指導をし、即戦力となれるプロの調理人を育成している。1年制の調理師専科・本科。高卒資格と調理師免許が取得できる高等学校コース。調理技術だけでなく自立した社会人へと成長する為の教育にも力を注ぎ、業界に通用する人材を輩出している。

住所:
神奈川県横須賀市汐入町2-9
電話:
046-826-3848
HP:
http://www.shikishima.ac.jp/

三和 友晃

 専門学校生と面接するときのポイントは、働く覚悟ができているかどうか。その意味で照本君の場合はまさに覚悟も度胸もありました。彼の母校は、ここ数年当社ともご縁のある専門学校です。入社した卒業生はみんなきちんと挨拶ができ、努力をおしまず、周囲への思いやりもあります。当社では1年目からどんどん経験を積ませていく育成方法を取っていますが、照本君は自分の課題をひとつずつ克服しながら、着実に成長しているところ。セコンドになる日もそう遠くはないでしょう。大いに期待しています。

A16 TOKYO
(エーシックスティーントウキョウ)

住所:
東京都千代田区丸の内2-6-1
丸の内ブリックスクエア1F
電話:
03-3212-5215
営業:
月~土/11:00~23:00
日・祝/11:00~22:00
ランチ/11:00~14:30
休日:
施設の休館日に準ずる
電話:
03-3212-5215
交通:
各線「東京駅」より徒歩5分
HP:
http://www.giraud.co.jp/
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